好きな本について2(月と六ペンス)
今日は昨日に引き続き好きな本についてです。
"月と六ペンス" サマセット・モームです。
有名なものになりますね。
〔画家のポール・ゴーギャンをモデルに、絵を描くために安定した生活を捨て、死後に名声を得た人物の生涯を、友人の一人称という視点で書かれている。この小説を書くにあたり、モームは実際にタヒチへ赴き、ゴーギャンの絵が描かれたガラスパネルを手に入れたという。題名の「月」は夢を、「六ペンス」は現実を意味するとされる。〕
全てを捨てて、自分のやりたいことをする。
そのようなことを出来る人はそういないですね
後に戻ることは出来ないことをやるにはかなりの決断を要するかと思います。
それも自他の犠牲を払って行うことなら尚更。
衣食住や社会的な認知を超えての自己超越。
目的の達成、それだけを純粋に求めるというもので、
利益などの見返りも賞賛やエゴもなく
自我を忘れ指名のようにストリックランドは絵を描き続けます。
人間の不可解さが上手く描き出されていて、それ故に先が読みたくなります。
自らの執念のために不要だと思うものは削り捨てていく。
その先にストリックランドが描いた最期の絵があるのでしょうか。
先入観なしに読むのも。
美術などの色々な知識を持っている方が読むのも。
解説書を持ってその視点から読むのも。
多角的な視点から読める一冊です。
気になった方は是非読んで見て下さい。
ご拝読有難うございました。
- 作者: サマセットモーム,William Somerset Maugham,金原瑞人
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/03/28
- メディア: 文庫
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